「女性研究者研究活動支援事業(拠点型)」総括シンポジウムを開催報告
熊本大学は、2月18日、「女性活躍推進に向けた大学からの発信」~事業の総括と新たな展開~をテーマにした「女性研究者研究活動支援事業(拠点型)総括シンポジウム」を、熊本大学くすの木会館レセプションルームにおいて、大学コンソーシアム熊本との共催で開催しました。原田信志熊本大学長の主催者挨拶の後、共催の大学コンソーシアム熊本(以下、「コンソ」という。)より熊本ルーテル学院大学長清重尚弘氏が挨拶しました。
熊本大学長 原田信志 (開会挨拶)
九州ルーテル学院大学長 清重尚弘氏 (来賓挨拶)
まず、東京農工大学副学長で大学院工学研究院教授の宮浦千里氏が「女性研究者が活躍する社会の実現に向けて」をテーマに講演。全国的に女子学生比率の低い農学・工学部のみの東京農工大学において、順調に女子比率を上げている背景や取組について話し、職員も含めた海外研修制度等、施策や研修・雇用条件など、特に女性研究者のキャリアを支援していく必要があると強調されました。
東京農工大学副学長 宮浦千里氏 (基調講演)
次に、本事業の熊本大学における取組について山縣ゆり子副学長(男女共同参画担当)が報告、引き続き、「女性研究者が活躍する熊本づくり」をテーマに、コンソ加盟大学の学長4名をパネリストとするパネルディスカッションを行い、各組織の女性活躍の状況や取組が報告され、女性リーダーの育成や上級職への登用等、女性の支援推進のみならず、男性のワークライフバランス支援も欠かせないことが、議論を通して共有されました。
パネルディスカッションの様子
最後に、連携して事業を推進してきたコンソにおいて新年度以降も引き続き拠点型事業を推進すべく、委員会を設けて取り組む姿勢を代表理事(会長)の中山峰男崇城大学長が表明しました。その後、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)科学技術プログラム推進部プログラム主管の山村康子氏が、本学における拠点型事業の取組について総括を行い、松本泰道理事・副学長の閉会挨拶で終了しました。
県内7大学から学長・副学長が参加したほか、理事や部局長、事務局長をはじめ、教職員、 若手研究者、学生など、学内外合わせて約60名が参加しました。参加後のアンケートには、「東京農工大学での取組やしかけは参考になった」「男性が育児や介護休暇を取得することを推進する取組みが必要だと思った」「このテーマのために人々が集まって考えることが有意義である。事業を継続していただきたい」等、 多数の意見が寄せられました。